外勤から帰ってきたら、机の上にメモが・・・

昔の職場でお世話になった先生からのTELがあったとのこと。飲み会にでも誘ってくれるのかな?と思いながらTELしてみると・・・・

「・・・という菌が血培から生えた症例を学会で報告予定なんだけど、調べても余り資料が見つからないので、調べてほしい。」とのこと。いつまで?と訪ねると、「今日か明日まで」という返事が・・・学会は?「今週末」。もう少し余裕を持って効いてくれればいいのに(..;) でも頼られるのは悪い気はしません。でもそんなポジションになってしまったんだなぁ・・・としみじみ思います。思えばHACEKのIEを診たのが、この先生と一緒に働いているときでした。

で早速調べてみると、頼りのまんでるさんにも載っておらず、PubMedでも報告は2ページのみ。そのうち症例報告は3例らしい。。。1例は有料で診ることも出来ず(..;)。明日細菌検査の技師さんに聞いてみるしかないか。

 

感染対策の仕事に少しずつ携わるうちに、これまで自分が知らなかった活動が、たくさん見えてきた。これまでは出来ていないのでは?と思ったことも、実は自分が見えていないところで、キチンとされていることしばしば。

何かを始めるときに、古いものを壊して、新しいものをつくっていく、と考えがてしまうが、それ以上に、これまでの環境、状況を受け入れた上で、よりよいものに変えていく、昇華させていくというのもとても大切なことだと思う。ただ、壊した方がいいものもあるけど・・・ね。要はバランスなんだろう。

明日は今できていること、出来ていないことを確認する日。少しずつできることから、やっていければ。と思った今日一日。

 

感染対策研修会に参加して、いろいろ考えることが増えた週末。感染対策、感染症診療、そしてもっと大きな枠組みのネットワーク作り。

まず確認すべきは、いったい今何が出来ているのか?そして何が出来ていないのか?そして今後の短期、中期、後期目標を決めること。あと、一緒に仕事をする仲間を増やすことも重点ポイント、だが・・・まず今の枠組みでどこまで出来るのか出来ないのかを確認しながら、かな。

 

本日から感染対策研修会に参加中。くる前は、どんな会なのかさっぱりわからず、あまり期待もしていなかったのですが、意外にも?いろいろ得るものがありました。今の職場に足りないもの、今後の目標などいろいろ考えた一日。

 

多摩感受性セミナー第1回に参加。内容は、Staphyrococcusの感受性の読み方、同定の仕方について。そんなに苦も無く内容について行けたのが何より。青木先生の翻訳のおかげもあったと思うが、一ヶ月半の細菌検査室で勉強をさせてもらっていたのがよかった、と改めて実感。

以下簡単なまとめ。

○ペニシリン系、セフェム系の感受性

PCG、MPIPIC(オキサシリン)、VCMの感受性により分類される。

  メカニズム PCG MPIPC VCM Linezolid
1:Staphyrococcus Penicillinase(-) S S S S
2:MSSA Penicillinase(+) R S S S
3:MRSA PBP2′(プライム) R R S S
4:VRSA Van A R R R S

1:今時珍しいStaphyrococcus。気をつけないと行けないのは、感受性ではPCG:Sと見えても抗菌薬暴露によりPenicillinaseを産生(Induced)し、耐性となるもの。MPIPCの阻止円の再内側の菌を用いてニトロセフィンテストを行う。(βラクタマーゼ産生菌ではオレンジ色になる)。ただそれでも希ながら引っかからないことがあり、遺伝子(blaZ)をPCRで検出することも勧められている。どうしてもPCGで治療したい場合には考慮。

ちなみに自施設ではルーチンでしていないとのことだった。

2:現在主流を占めるStaphyrococcus

3:いわゆるMRSA。PBPは細胞質内でつくられた細胞壁モノマーをポリマーにする酵素。ペニシリン系、セフェム系は、この酵素にくっついて細胞壁合成阻害を起こすわけだが、MRSAでは、PBP2′に変わってしまい結合できなくなってしまう。

4:腸球菌由来のVanA遺伝子を持つもの。現在のところアメリカで5株確認。一旦ブドウ球菌内に定着するとプラスミドを介して広がる可能性あり。

○EM/CLDMに対する感受性

mefA:排出亢進 マクロライドのみR

erm:23SrRNAのメチル化(アデニンをジメチル化)→MLSbの耐性化。(MLSb;Macrolide、Lincosamide、typeB Streptogramin)

EMは メチル化の誘導能がある、一方CLDMは誘導能がない。そのため、EM:R CLDM:Sと見えても、EMで誘導をかけると、CLDMが耐性とわかる(D-test陽性)。そういう株にCLDMを使い続けていると突然変異でermが活性化する恐れあり、使わない方がよい。最近は希釈法でも測定できるようになった。

○尿のS. saprophyticus

抗菌薬感受性検査は勧められない。なぜならSTやキノロンが効くから。

★まとめ

Staphyrococcusの感受性検査薬

PCG、MPIPC、EM/CAM/AZMのどれか、CLDM、ST、VCM+α

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