先日出版されたIDATEN公式本?の市中感染症診療の考え方と進め方の覚え書きをつらつらと。

  • 消化器症状などは消化器以外の感染性、非感染性の原因で出現するので要注意。(ex:肺炎(異型肺炎)、TSS、小児の中耳炎など)
  • 一般の不明熱診療で失敗する最大の理由は、医療従事者が問題の臓器・解剖の整理を怠ったために自分たちが『不明熱的な病態=局在の不明確な病態』を扱っていると自覚できずに焦っているため。
  • ●肺炎
  • 肺炎と診断→次に行うのは重症度の評価(PSI、CURB65、ADROP)
  • 抗菌薬に正常に反応した場合には臓器特異的パラメータ(呼吸数、グラム染色所見)、全体的な指標(酸素投与量、食事摂取量、意識レベル)は48時間以内に7割近くでパラメータが正常化するとされている。
  • 投与期間というのは、入院後の回復具合や採血結果によらず、感染臓器と原因微生物により決定される。
  • 抗菌薬に反応しない場合や入院後に悪化した場合は、患者(ドレナージの有無、非感染症の存在など)、抗菌薬病原体(耐性の問題など)に分けてそれぞれ原因を考察する。
  • どんな場合でも結核を忘れてはいけない。
  • ●髄膜炎
  • 説明のできない頭痛と発熱がある症例では積極的に髄液の評価を考慮。
  • 治療しないという選択肢をとる場合は充分に細菌性髄膜炎が除外されるべきである。
  • 発熱・項部硬直・意識状態の変化の3つは急性髄膜炎患者の発見に当たり感度がよいとされる。
  • 細菌性髄膜炎の危険因子:気道感染症(肺炎・中耳炎・副鼻腔炎)、糖尿病、その他の免疫低下状態(ステロイド/臓器移植/HIV/化学療法/低γグロブリン血症/補体欠損)、脾摘、頭蓋底骨折/脳髄液漏
  • 細胞数があまり多くないこと、リンパ球優位であることを理由に細菌性髄膜炎は除外できない。
  • 髄液の細胞数・蛋白・糖のどれか一つでも正常でない場合、なんらかの中枢神経系の異常が考えられるため検索の手をゆるめないようにする。
  • 通常細菌性髄膜炎であれば適切な治療開始から36時間以内に臨床的改善がみられる。
  • 髄膜炎に伴う感染臓器がないか注意すること。
  • ●皮膚・軟部組織感染症
  • 皮膚が赤く腫れていたら、それは全て蜂窩織炎なのか?
  • 鑑別診断を考える場合は第一印象にとらわれすぎないこと=決めつけないこと。特に患者の問題のPresentationがどうも特定の疾患ですっきり説明しきれない場合には注意が必要。
  • 壊死性軟部組織感染症は重症感が漂う点で単なる蜂窩織炎とは異なっている。局所の所見が思いの外軽くても、血圧低下・頻脈などのバイタルサインの異常・意識障害などみられたら要注意。
  • 局所の症状は軽いのに、やたらと前状態が悪いのがある意味特徴的な所見。
  • 普通の蜂窩織炎と何かが違うと思ったらためらわずに外科医を呼ぶ。
  • 患者が免疫不全・得意な暴露などの特殊背景を持っている場合は起炎菌が大きく変わってくる可能性有り要注意。
  • 好中球減少症ではP. aeruginosa他GNR、HIV感染でのHelicobacter cinaedi、細胞性免疫不全症のCryptococcus neoformans
  • (感染症診療Q&Aより:感染が筋組織まで達してガスを産生していればガス壊疽・筋膜でとどまっていれば壊死性筋膜炎ガス壊疽;クロストリジウム性(外傷が多い)・nonクロストリジウム性(腸内細菌と嫌気性菌との混合)壊死性筋膜炎:通常は嫌気性菌+腸内細菌(Polymicrobial)、単一菌(Monomicrobial)として劇症型溶連菌感染症、ビブリオ感染症など)今日はここまで。

 

先週末は福岡で熱帯病ケースカンファレンスに参加してきました。熱帯感染症はなじみが無いため少し予習をしてからの参加でした。

まずはロンドン大学のRobin先生からケースを提示しながらのレクチャーをしていただきました。急性肺ヒストプラスマ症 acute pulmonary histoplasmosis、トリパノソーマ症、gnathostomiasis(顎口虫症)、cutaneous anthrax(皮膚炭疽)、swine flu等を取り上げていました。トリパノソーマは眠り病というイメージが強かったのですが、そこまで行くと(stage2)かなり進行しているわけで当初は不明熱という形で発症するとのことでした。

続いては3つの施設からのケースプレゼンテーション。1例目は西アフリカからの帰国後約10日後に発熱・黄疸・倦怠感を呈した症例、2例目は渡航歴のない70歳代女性の発熱、筋肉痛、食思不振+結膜充血の症例、3例目はシンガポールとインドネシアから帰国後に発熱とリンパ節腫脹を呈した30歳代男性の症例でした。その中でのコメントで参考になった事を記しておきます。

  • マラリアでは白血球は増加しないとされるが重症例では増加する事もある
  • 網膜出血を起こす事があるため眼底をチェック!
  • マラリアの迅速診断キットでは現地滞在が長い場合には過去の感染の結果を見ている可能性もあり、血液塗抹標本での確認が最も重要
  • しかし血液塗抹標本での診断(Plasmodium falciparum かどうか?)などを判断するには難しいため専門家に頼むのが確実だが、周囲にいない場合は・・・
  • 海外から帰ってきた人の発熱では常にマラリアを考える。その際には流行地、潜伏期(流行地域に入国から出国までの期間から発熱までの期間が7日以上とされる)を参考に。
  • マラリアの3つのnegative徴候:リンパ節腫脹、Skin rush、Focal signのどれかがあればマラリアの可能性はかなり低くなる(マラリアの生活環ではリンパ節に入らないため)

 

以前大学にいたときにマラリアの患者を見た事がありますが、その際も塗抹標本は寄生虫教室の先生に直接見ていただき診断してもらいました。周りに専門家がいなかったら・・・また治療薬を手に入れるまでかなりの時間がかかる場合はどうしたらいいのか?等いろいろ考えさせられました。

 

5月、6月とファイザー株式会社が主催している若手医師セミナーに参加してきました。といってもネット中継ですが。リアルタイムで参加できるとはホント便利な世の中になりました。学生・研修医対象とのことですが、忘れがちなことを再認識させられた点もあり勉強になりました。

  • ショック=低血圧+末梢循環障害(脳・腎(乏尿)・冠血流)。
  • 末梢循環障害では脳血流低下による症状と徴候(気分不良・意識障害)が最も早く出現する。
  • 体位性低血圧はプレショックの可能性有り。Tilt test(臥位から座位にヘッドアップした際にSBP低下>20 or HR増加>20の場合に陽性)を施行。
  • 出血・脱水によるショック→低容量性ショック(BP低下・HR上昇・RR正常頚静脈虚脱
  • 静脈圧は第5のバイタルサイン。頚静脈で確認を。
  • ショックの評価では元々の血圧に注意を。普段の血圧から30mmHg以上血圧低下はショックと判断
  • アナフィラキシーショック→血管拡張性ショック。BP低下・HR上昇。気管支のれん縮によりRR増加→胸腔内圧上昇→静脈圧上昇(頸動脈怒張)。
  • ショック+頻呼吸→敗血症性ショックを考慮!(乳酸アシドーシスへの代償性呼吸性アルカローシス、敗血症で増加した血中サイトカインが呼吸中枢を直接刺激などによる)脱水のみに頻呼吸無し。

A simple prediction algorithm for bacteraemia in patients with acute febrile illness.

QJM. 2005 Nov;98(11):813-20. Epub 2005 Sep 20.       

 Tokuda Y, Miyasato H, Stein GH.  PMID: 16174688

The degree of chills for risk of bacteremia in acute febrile illness.

Am J Med. 2005 Dec;118(12):1417. Tokuda Y, Miyasato H, Stein GH, Kishaba T. PMID: 16378800

  • DMでリスクが高くなる代表的な重篤感染症には壊死性筋膜炎、気腫性腎盂腎炎、気腫性胆嚢炎、骨髄炎、化膿性関節炎がある。
  • 奇脈(吸気時に10mmHg以上のSBP低下;通常は10未満)は心タンポナーデ、重症喘息などを考慮。
  • 閉塞性ショック(心タンポナーデ、重症PE、緊張性気胸)では頸静脈怒張がみられる。
  • インスリンによる低血糖にショック無し。逆に交感神経が優位(カテコラミンはインスリンの拮抗ホルモン)となりBP/HR上昇。DMで多いMIでの心原性ショックとの鑑別を。
  • 低血圧+脈圧が小→低心駆出量(脈圧<SBPの25%)
  • 頻脈性心房細動では脈格差(HR-PR)あり。脈格差があるときはHRでの評価を。(頻脈による拡張期時間短縮→Stroke volumeが低下し末梢で触知できないことがあるため)
  • デルタ心拍数20ルール:体温が1℃上昇毎に心拍数が20/min以上増加する場合には細菌感染症の可能性大 (ΔHR/ΔBP>20)
  • 各種代謝性アシドーシスでクスマール(Kussmaul)呼吸をおこしうる。呼吸臭が参考になること有り。(DKA:腐ったリンゴの香り(アセトン臭)、尿毒症:尿臭、肝性脳症:かび臭い刺激臭(Fetor hepaticus)、嫌気性菌感染:嫌気性菌臭)
  • 上腹部痛+頻呼吸→胸腔内疾患を考える。痛みは痛みの部位以外から鑑別疾患を考える!
  • 脳梗塞のみにショックなし→他の疾患合併は?(Dissectionなど)
  • 頭部外傷のみにショックなし→内臓損傷・骨盤骨折・脊椎損傷などを検索
  • 脳卒中・低血糖・脳挫傷で血圧正常はおかしい!他の疾患の合併を検索。
  • シガテラ中毒:熱帯魚摂取後に徐脈(心症状)・下痢(消化器症状)・しびれ(神経症状)など。治療は硫酸アトロピン、補液。

 

いろいろ考える事ばかりの日が続くけど、まずはできる事から。これまでInputをすることばかりに気をとられてOutputすることが少なかった反省から、毎日ちょっとした事でもOutputしていこうと思います。

今日はHarrionの非結核性抗酸菌を読んでみました。

  • 結核菌群、癩菌以外の抗酸菌菌種の総称(NTM:Nontuberculosis mycobacteriu) 非定型抗酸菌症という名称は使われなくなった。
  • 環境に広く存在する常在菌であることから臨床材料からの分離は真の感染症を示しているのか、colonizationかの判断が重要だが困難な事も多い。
  • 一般的には培地上の発育に2-3週間要するが(遅発育抗酸菌)、M. abscessus, M. fortuitum, M. chelonaeは迅速発育性で7日以内にコロニーがみられるようになる。
  • 薬剤感受性検査は迅速発育の菌に対しては行うべきだが、遅発育菌種については標準化された検査法はなく、患者は通常複数の薬剤で治療されていることから夜ごと検査結果との関連は明確になっておらず、意義はひくい。(M. kansasiiではREPに対する感受性検査を行う事が推奨されている)
  • NTMは物理的条件や化学薬品(飲料水に用いられる濃度の塩素などの消毒薬を含む)に対して非常に抵抗性。
  • M. avium/M. intracellulareは飲用の温水源から、M. marinumは魚様水槽の冷却水で見られる。
  • TBのような潜伏感染はNTMでは認められない事から大部分の症候性感染は最近の暴露を示していると考えられている。
  • 菌はマクロファージに取り込まれ、細胞内で増殖し症候性感染を引き起こす。細胞性免疫が保たれていれば肉芽腫を形成するが、HIV感染や免疫抑制剤使用など細胞性免疫が低下した場合は肉芽腫が形成されず、(菌を閉じ込めておく事ができず)播種性非結核性抗酸菌感染を引き起こす。

臨床症候群

【皮膚疾患】

  • M. abscessus, M. fortuitum, M. chelonae(いずれも迅速発育), M.marinum, M. ulceransがもっともよく見られる。
  • 皮膚の疾患は結節性または潰瘍形成性で時にはやや赤みがかった青色の変色と典型的にはごくわずかな排液を伴う。病巣は単一。
  • 臨床的に疑う場合として、慢性的な経過、培養で一般細菌の発育が見られない、抗菌薬治療に反応しない場合に疑うきっかけ。生検で肉芽腫の形成を示し、抗酸菌陽性。

【肺疾患】

  • 正常宿主では慢性咳嗽、呼吸困難、易疲労感がメインで発熱は希。
  • 画像上の特徴として孤立性で多発性小結節形成、慢性肺炎、気管支拡張像、空洞形成の組み合わせ。
  • 治療を行うかどうかは臨床症状の発現を考慮すべき(すべて治療するわけではない)。治療も複数の薬剤が必要で副作用も考慮し明らかな進行性肺疾患のない非空洞性病変患者の治療開始の決定は臨床とX線での一定期間の経過観察後に検討すべき。
  • M. kansasiiのような菌種は通常病原性があり1回の分離でも意義がある。

【播種性疾患】

  • 細胞性免疫低下患者、とくにHIV(CD4<50)。他にはステロイドや免疫抑制剤、リンパ腫や白血病、IFN-γ産生および機能の遺伝的障害。
  • 発熱や体重減少、疲労、時には肝脾腫やリンパ腺腫が見られる
  • 血液検査では貧血、ALPの上昇が見られる。
  • 播種性疾患は抗酸菌を貪食した泡沫マクロファージが広範に認められる事より特徴付けられる。
  • 細胞性免疫の低下した患者では一般に肉芽腫は存在しない
  • 抗酸菌血液培養を1-2回行う事で診断は確立される。

微生物

■M. avium complex

【肺疾患】

  • 50歳以上の女性に多い基礎疾患が無く中葉舌区に散在する小結節影を呈する一次型
  • 30-70歳(平均60歳)の男性>女性で多い既存肺疾患を有する患者に見られる二次型
  • 治療はEBにREP(Rrifabutin)にマクロライドを併用して毎日服用。広範囲・空洞がある場合は最初の二ヶ月はSMを加える事も考慮。
  • 患者の30%は一般に胃腸の副作用のために治療中断せざるを得ない。
  • フルオロキノロンのデータは限られているが代替薬として考慮される。
  • 治療期間は培養が陰性化した後に少なくとも12ヶ月間治療。(一般に18ヶ月治療)
  • 約20%の患者は治療に失敗あるいは再発する。

【播種性疾患】

  • 未治療HIV患者で見られる。CD4<50の患者の播種性MACの発病リスクは1年に約20%。
  • 治療はHAARTとMACの治療を行う。期間は少なくとも12ヶ月間。CD4>100になるまで少なくとも6ヶ月。
  • 予防も効果的でCD4<50以下、もしくは日和見感染発症時にはAZM週1回投与を開始。6ヶ月以上投与し、CD4>100となれば中止可能。
  • 免疫再構築症候群がみられることあり。(M. avium血液培養陰性でリンパ節培養陽性の現局性もしくは全身性リンパ節炎)

■M. kansasii

【肺疾患】

  • 肺を冒すNTMの中でもっとも病原性が強く、TBとにている。
  • 30%で喀血を呈する。
  • ただ1回M. kansasiiが分離された場合でも臨床意義を持つ可能性あり(特にHIV)
  • REPに対する感受性検査が推奨される
  • 治療はREP,INH,EVを毎日少なくとも18ヶ月投与。
  • REP耐性はCAM or AZMに変更

【播種性疾患】

  • AIDSでCD4<100の患者に多い。他には白血病、リンパ腫などでも報告あり。
  • 播種性M. kansasii症では播種性MACより咳嗽がより一般的。
  • 治療は肺疾患と同じ。
  • 播種性MAC予防のAZMは播種性M. kansasiiの予防にも有効。

■M. abscessus, M. chelonae, M. fortuitum

  • 迅速発育。
  • 細胞性免疫低下患者、ステロイド治療中の患者での播種性皮膚病が多い。
  • 薬剤感受性検査は行うべきである。
  • 通常3菌種いずれもCAMとAmikacinには感受性。現局性皮膚病患者では一種類の薬剤で反応(CAMなど)
  • 菌血症や播種性皮膚疾患では6ヶ月目までの治療が最善であり、その場合は感受性結果を参考に2剤目の薬剤を加えるべきである。
  • 肺疾患での治療は難しい。CAM経口にくわえAmikacin+Cefoxitin静注を6-12ヶ月続けることが推奨されている。

■M. marinum

  • 水の中に分布しており、外傷が存在する部位から感染。
  • 発育至適温度は30度。
  • 中央値21日の潜伏期間後(35%の例では30日以上)菌の感染部位に肉芽腫性あるいは潰瘍性皮膚病巣を発現。
  • 治療はCAMとEBの併用を病巣消退後1-2ヶ月間継続し合計で3-4ヶ月間治療。
  • 広範で深部に達した病変ではデブリが必須だが一般的な切開とドレナージは有用ではない。

■M. ulcerans

  • 皮膚感染を起こす。
 

今日は青木先生のWeb講義の残りを学習。抗菌薬の基本事項ですがためになる事ばかりです。

  • アレルギー:βラクタム環にアレルギーがある場合は交叉アレルギーを生じるが側鎖の部分のアレルギーだとペニシリンがだめでも他のβラクタム系は大丈夫な場合がある。
  • βラクタム環はペプチドグリカン層との構造に似ている。PBPがペプチドグリカン層と間違えてβラクタム間に作用→ペプチドグリカンが形成されず破壊される。
  • ペニシリンはグラム陰性菌の外膜通過が苦手。そのためペニシリン系をGNRなどに使用する場合は大量に使用する必要がある(Ex PIPCは18-24gなど)
  • レンサ球菌の蜂か織炎は進入門戸がわからない事が多い。進行が早い(Hours 時間単位→壊死性筋膜炎などを思い出せばよいか)
  • 一方S. aureusの蜂か織炎は軟部組織の欠損が元々ありそこに感染する。進行は数日単位(Hours 数日単位→SSIなどが典型的)
  • PCGの血中濃度の推測方法:1200万U→12μg/ml。
  • 髄膜中には1/100しか移行しない。例:1200万U→血中は12μg/ml→髄液中は0.12μg/ml。
  • 壊死性筋膜炎ではPCG+CLDM。レンサ球菌のIEでもPCG
  • 手掌足裏の発疹はそうでないとわかるまでは梅毒
  • 肺膿瘍はほとんどが嫌気性菌。CLDMがstandard。
  • Actinomyces israelii、Clostridium perfringens/tetani、ListeriaなどのGPRに対してもPCGの出番となる。
  • S. aureusの感染症は長期間となる。そのため使用する抗菌薬のスペクトラムを狭くしたい。(IEは4-6週間、骨髄炎は8週間)
  • 日本にはない黄色ブドウ球菌専用ペニシリン(Nafcillin,Oxacillin等)は嫌気性菌に効果なし(長期間使用する際には好都合)
  • Ampicillin以降のペニシリンは側鎖の工夫によりGNRの外膜を通過しやすくした
  • セフェム系は嫌気性菌には効果が落ちる
  • 入院中の誤嚥性肺炎は横隔膜下の嫌気性菌も関与することがあり、Cefmetazoleのよい適応となる。
  • 3-4世代のセファロスポリン系ではR1(側鎖)にアミノチアゾリル基を導入した事で、β-ラクタマーゼに安定性+外膜Porin透過性+PBP結合力が改善
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Cefepime(マキシピーム)の構造式

  • CefepimeのCSF透過性は??(Ceftazidimeより悪い?)
  • ESBL産生菌を感受性パターンから疑う。Ceftazidime,Cefotaxime,Ceftriaxone,Aztreonam,Piperacillinのなかで一つでも耐性の報告があればESBLを疑う。
  • AmpC:問題の菌種はSPICE。使用中に感受性が変化する(過産生となる)。基本は染色体型(E.cloacaeが問題の始まり)だがプラスミド型になるとE. coliやKlebsiellaでも可能性あり。
  • Ceftriaxone:多くのスピロヘータ疾患、軟性下疳、淋菌に有効。ただし、スピロヘータ(梅毒レプトスピラライム病など)はPCGでも有効な事多い。
  • Monobactam系薬剤はPBP3にのみ作用し好気性のグラム陰性菌(緑膿菌も含む)に作用。ちなみにPBP3が変異したH. influenzaeがBLNAR。耐性をとられやすいためルーチンでの使用は推奨しない
  • βラクタマーゼ阻害剤はそれそのものもβラクタム環をもっており、抗菌薬本体そのものが破壊される身代わりとなる。

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